導入事例

成城学園初等学校

自由で特色ある教育を実践する小学校において、
学校と保護者をつなぐ架け橋として定着

いまから100年以上前に、画一的な教育を打破するという目的を持って設立された成城学園初等学校。近年ようやく重視されてきた個性尊重を、当初から理念に掲げ、特色ある独自の教育によって、個性豊かな人材を数多く輩出しています。同校では、新型コロナウイルス感染拡大と時期を同じくして「ウェブでお知らせ」の運用をスタートさせました。導入の背景に加え、コロナ禍においてどのように活用しているのか、どのような効果が得られているのかなどを伺いました。(2022/02インタビュー時の内容となっております。)

  • 既存システムによるメール配信の遅延多発
  • メールが配信されないことによる保護者の問い合わせ対応による業務量増加
  • 安心・安全に確実に届くシステムの導入により、メール配信の課題を解決。
  • カスタマイズによる他サービスからのスムーズな移行に成功

既存の情報配信システムに遅延が多発
迅速かつ確実なコミュニケーションサービス導入が
急務に

成城学園初等学校
副校長 高橋 丈夫氏

 1917年、成城学園初等学校は、近代日本の教育界に大きな足跡を残した教育者である澤柳政太郎氏によって創設されました。現在、幼稚園から小学校、中学校・高校、大学までを擁する成城学園の礎となっています。画一的な教育を打破するための実験学校としての創設目的があり、「個性尊重の教育」「自然と親しむ教育」「心情の教育」「科学的研究を基とする教育」という四つの「希望理想」を今日まで大切に継承。自由な校風の中、児童は好奇心にあふれ、のびのびと過ごしています。また、教師・保護者・児童の心と心が行き交う「三位一体の教育」をビジョンの1つに掲げており、学校と保護者のコミュニケーションは非常に重要なものと位置づけられています。

 副校長の高橋丈夫先生は、その重要性とともに、以前のコミュニケーションサービス利用時に抱えていた課題を振り返ります。

成城学園初等学校
副校長 高橋 丈夫氏

 「本校はユニークな形態の授業が多く、一見楽しく遊んでいるかのように見えるものもあります。我々の教育方針や考え方を保護者の皆様に理解してもらい、長い目で見守ってもらわないと日々の教育は成り立ちません。必然的に保護者への連絡や情報共有は極めて重要なものとなりますが、従来利用していた連絡システムには大きな課題がありました。

 大きな課題とは、保護者へのメール配信が特定のプロバイダーにおいて大きく遅延するという問題が発生していたことです。特に地震や台風などの自然災害発生時の緊急連絡において遅延が発生すると、メールが届かない家庭には多大なご迷惑をお掛けすると共に、その対応に時間がかかっていました。システムに対する不満が学校への不満になり、それを担任が受けなければならない状態にも陥っていました。

開封状況が一覧で確認できることに安心感
新しい機能を付加するカスタマイズ対応も高く評価

 成城学園では中学校高等学校と幼稚園で既にNTTレゾナントの「ウェブでお知らせ」を利用しており、初等学校においても本格的に導入検討が始まりました。

 同校の総務部長を務める秋山朋也先生は、採用理由の1つとして「ウェブでお知らせ」のシステム上の優位性を挙げます。

成城学園初等学校
総務部長 秋山 朋也 氏

成城学園初等学校
総務部長 秋山 朋也 氏

 「以前のシステムはe-mailであったため、メールが届かなければ伝えたい情報は届かなかったわけです。しかし、『ウェブでお知らせ』はいわゆるWebメールで、e-mailは新着を通知する手段でしかないため、万が一、e-mailが届かない事態が起きたとしても、保護者はブラウザでログインして自分の受信箱へアクセスすれば学校からの連絡内容を確認することができるという点が大きく違いました。また、Webメールやアプリであることで、保護者の未既読を学校側が把握できることは、情報を発信する側である私たち教員にとっても、とても有効な機能でした。それまでは、送りっぱなしで伝わったかどうかもわからない、という状態だったわけですから、すべての家庭に対して、もれなく、迅速かつ確実に情報伝達ができることは、従来の連絡システムに比べ大きな優位性といえました」

 さらに、学園内で連絡システムを統一すれば、幼稚園から初等学校、初等学校から中学に進学する際も同じシステムを利用することができますし、学園内のそれぞれの学校に兄弟姉妹が在籍している場合も保護者はアカウントを切り替えるだけで混乱なく利用できます。このような保護者のメリットも採用の後押しとなり、初等学校における「ウェブでお知らせ」の導入決定はスムーズに進んだといいます。

 また、従来の連絡システムには、クラスごとに遅刻や欠席の状況が一覧で表示される機能がありました。この機能は、大きなモニターを職員室に設置し、一目で学校全体の出欠状況が把握出来るため、校内で重用されており、新しいシステムにおいても機能化することが求められました。高橋先生はNTTレゾナントの顧客対応に言及します。

 「その機能は、導入検討時には本来『ウェブでお知らせ』に搭載されていない機能だったのですが、カスタマイズという形で要望に応えてもらえました。保護者からの『欠席等届出』への連絡がクラス別に一覧として反映されるので、授業前に教員がクラスの状況を手早く把握することができます。もともと搭載されていなかった機能を追加してもらい、従来と変わらない形で利用できることは非常にありがたいですね」

オンライン学習実施に向けたアンケートに活用
ペーパーレス化や教職員の負荷軽減にも大きな効果

 「ウェブでお知らせ」は同校において「初等ネット」と名付けされ、2020年4月に運用を開始。奇しくも、新型コロナウイルス感染拡大に伴う一斉休校と同じタイミングとなりました。秋山先生は、利用開始時点におけるコミュニケーションへの貢献について話します。

 「導入目的にコロナ禍への対応があったわけではありませんが、まずオンライン学習に踏み切るという決定を行う際に、アンケート機能を使って各家庭のIT環境の調査を行いました。こちらで設定したアンケート項目に回答してもらうことに加えて自由記述もできるので、家庭ごとにどのような問題があるのか具体的に把握することができました。

 そもそも、児童たちが登校できませんので、プリント配布による連絡は不可能です。そんな中、一斉に情報配信ができ、保護者の開封状況も随時一覧で確認できるので、本当に助けられました。アンケート機能は、オンライン学習の成果や問題点などに対するヒアリングにも活用しましたが、回答をそのままエクセルで取り出すことができますので、表やグラフにして、統計データとして非常に便利に活用しています」

 加えて、事務的な側面からは、プリント配布による連絡が「初等ネット」に移行したことにより、大幅なペーパーレス化を実現。秋山先生によると、従来に対して7割ほど減少しているとのことで、プリントの作成や仕分けの手間という面でも教職員の負荷軽減に大きく貢献しているといいます。また、教員によって利用頻度に差異はあるものの、多目的掲示板やアルバムなどの機能も保護者への情報発信に有効活用されているようです。

 高橋先生は「導入から約2年が経過し、保護者の間にもかなり浸透してきました。当校のコミュニケーションに本当に不可欠なものとして定着していると感じています。まだ学校側として、運用上のルールなどを整備していく必要もありますが、これからも継続して積極的に利用したいと思います。また、他のシステムと連携して、さらに便利な使い方ができないかと考えており、NTTレゾナントの協力を得ながら検討していければ、ありがたいですね」と、今後の展望で結びました。

 まだまだ先行き不透明なコロナ禍、また台風などの自然災害が大規模化している中で、保護者の不安をやわらげる連絡手段として「ウェブでお知らせ」は成城学園初等学校のコミュニケーションを担っていくことでしょう。

※NTTレゾナントとはウェブでお知らせの旧提供会社でございます。

School Information

成城学園初等学校

東京都世田谷区祖師谷3丁目52番38号

澤柳政太郎氏によって1917年に成城小学校として創設される。1941年に成城初等学校に改称し、1947年に現在の名称である成城学園初等学校となる。100年にわたる伝統を踏まえ、第2世紀に向けた教育改革である「100年プラン」カリキュラムを2014年にスタートさせている。創設当時から児童一人ひとりの個性を尊重する教育に重きを置き、自然に多く触れると同時に、演劇や音楽、文学、遊びなどを授業に積極的に導入。特に音楽、演劇などの芸術分野やメディア業界などに有能な人材を多数輩出している。自由な学習環境の中、児童たちは「豊かに感じる心」や「深く考え、創造し、表現する力」を育んでいる。

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